
親が亡くなったら、葬式も相続も全部一人で対応しないといけないのかな。
それに、自分が亡くなった時は誰が見送ってくれるんだろう。

親のことも自分の最期のことも、頼れる兄弟がいないと思うと不安になるわ。
一人っ子の独身には、こんな不安がありますよね。
最初にお伝えしたいのは、一人っ子で独身でも、制度や契約を知って準備しておけば、一人で抱え込まずに済むということです。
ただ、兄弟がいる人に比べて、親のことも自分のことも一人で決める場面が多いのは事実でしょう。
大切なのは、起こりうる問題を知り、親が元気なうちから少しずつ備えておくことなんですよね。
僕は一人っ子ではありませんが、一人っ子で独身の友人たちが、親のことや自分の終活に悩む姿を近くで見てきました。
僕自身も30代後半、親から「孫の顔が見たい」と言われ、近所の孤独死の話も耳にしました。
それから、自分の最期を誰に託すのかと考えるようになったんです。
その不安がきっかけで37歳から婚活を始め、42歳で結婚しました。
この記事では、一人っ子独身が直面する問題、データで見る現実、亡くなった後の流れ、今からできる備えを順に解説します。
この記事でわかること
- 一人っ子独身が直面する4つの問題
- 身寄りのない人が亡くなった後の流れ
- 死後事務委任・任意後見・遺言・身元保証の違い
- 備えで失敗しないための注意点と相談先
- 年代別に今やること

ハマさん
/脱独身のススメ運営者
【リアル直視】一人っ子独身が直面する、4つの本当の問題

まずは、一人っ子独身が直面しやすい問題を整理しておきましょう。
親の介護と葬式を一人で背負う重さ
1つ目は、親の介護と葬式を一人で担うことです。
兄弟がいれば分担できる介護や手続きも、一人っ子だと全て自分の肩にかかってきます。
生命保険文化センターの調査では、介護にかかった費用は一時費用が平均47.2万円でした。
月々の費用は平均9.0万円で、介護の期間は平均55.0か月だったそうです。
参照:生命保険文化センター「介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?」(2024年度「生命保険に関する全国実態調査」)
介護の費用は、親自身の年金や貯蓄から出すのが基本だと考えておきましょう。
親の介護の備え方は、独身が親の介護に備えるためにやることで詳しくまとめています。
相続・実家・お墓をすべて一人で決める負担
2つ目は、親が亡くなった後の相続や実家、お墓のことです。
一人っ子の場合、親の財産を相続するのは自分一人なので、兄弟と揉める心配は少ないでしょう。
その一方で、銀行口座の解約や不動産の名義変更などの手続きを、全て一人で進めることになります。
実家を売るのか、残すのか、お墓を守り続けるのか、墓じまいをするのかも、一人で決めなければいけません。
親が元気なうちに、親の希望を聞いておくことが、迷わないための一番の準備なんですよね。
自分の最期を託せる親族がいない不安
3つ目は、自分が亡くなった時に、後のことを託せる親族がいないことです。
一人っ子で独身の場合、親を見送った後は、近い親族がいなくなることもあるでしょう。
葬儀や納骨、住まいの片付け、役所への届け出を、誰がしてくれるのかという不安が出てくるかもしれません。
いとこや友人がいても、法律上は手続きを頼める立場にないことも多いものです。
親しい友人に頼みたい場合も、きちんとした契約がないと、いざという時に動いてもらえないことがあるでしょう。
だからこそ、自分の最期を誰にどう託すかを、元気なうちに決めておくことが大切なんですよね。
入院や施設で求められる身元保証人
4つ目は、入院や施設への入居で身元保証人を求められることです。
病院や介護施設、賃貸住宅では、緊急連絡先や身元保証人を求められる場面があります。
親が元気なうちは親に頼めても、年齢を重ねるとそれも難しくなるでしょう。
最近は、身元保証や亡くなった後の手続きを引き受ける民間の事業者も増えています。
ただし料金や契約内容は事業者によって大きく違うので、比べて選ぶことが欠かせません。
一人っ子で独身の友人たちが悩む姿を見ていて感じたのは、親のことと自分のことを同時に考えなければならない重さでした。
兄弟がいれば分け合える悩みを、一人で抱えているように見えたんです。
早めに知っておくだけでも、心の負担はずいぶん違うのだと思います。


【データで見る】一人っ子独身が増えている今の現実
一人っ子で独身という立場は、決して珍しいものではなくなっています。
データで今の現実を確かめておきましょう。
子ども1人の夫婦は約5組に1組に
国の調査を見ると、2000年代以降、子どもが1人の夫婦が増えています。
| 調査年 | 子どもが1人の夫婦の割合 |
|---|---|
| 1977年 | 11.0% |
| 2002年 | 8.9% |
| 2010年 | 15.9% |
| 2021年 | 19.7% |
参照:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」図表6-1-2(結婚持続期間15〜19年の夫婦)
2021年の調査では、結婚15〜19年の夫婦の約5組に1組が、子ども1人でした。
一人っ子として育った人は、これからますます増えていくでしょう。
同じ不安を抱えている人は、あなたの周りにもきっといるはずです。
50歳時点で未婚の人も増えている
あわせて、50歳時点で一度も結婚していない人も増えています。
2020年の国勢調査をもとにした50歳時の未婚率は、男性が28.25%、女性が17.81%でした。
参照:生命保険文化センター「生涯未婚率は年々増加傾向にある?」(国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集」より)
男性の約3.5人に1人、女性の約5.6人に1人が、50歳の時点で未婚という計算です。
一人っ子で独身という人も、これからの社会では当たり前の存在になっていくでしょう。
だからこそ、一人で最期を迎えるための制度やサービスも少しずつ整ってきているんですよね。
一人っ子が感じやすい心のプレッシャー
一人っ子の独身は、親の期待を一人で受け止めてきたという人も多いでしょう。
「孫の顔が見たい」「家を継いでほしい」といった親の願いを、兄弟と分け合えないのはつらいものです。
親の老いを感じるたびに、自分がしっかりしなければと気負ってしまうこともあるかもしれません。
でも、親の期待にすべて応えなければいけないわけではありません。
自分の人生を大切にしながら、できる範囲で親を支える形を探していけば大丈夫です。
一人っ子でも、全部を背負わなくていいんですよ。
僕が婚活を始めた37歳の頃は、周りの友人の多くがすでに結婚していて、独身は自分だけのように感じていました。
でも実際には、一人っ子の友人も含め、同じように独身で将来を考えている人は少なくなかったんです。
数字で見ると、自分だけではないと分かって少し気持ちが楽になりますよね。


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身寄りのない一人っ子独身が亡くなるとどうなる?

不安を減らすために、身寄りのない人が亡くなった後の流れを落ち着いて知っておきましょう。
引き取る人がいない時は自治体が火葬する
亡くなった後に遺体を引き取る人がいない場合は、市区町村が火葬を行います。
法律で、埋葬や火葬を行う人がいない時は、亡くなった場所の市町村長が行うと決められているからです。
遺骨は一定期間自治体で保管された後、合同のお墓などに納められることが多いでしょう。
ただ、この場合は自分の希望した葬儀やお墓にはなりません。
どんな形で見送られたいかを決めて、それを託せる契約をしておくことが安心につながるでしょう。
相続人がいない財産は最終的に国のものになる
財産の行き先は、相続人がいるかどうかで変わります。
独身で子どもがいなくても、親が生きていれば親が、親が亡くなっていれば兄弟姉妹が相続人になります。
一人っ子で親も亡くなっている場合、相続人がいないことになるでしょう。
その時は家庭裁判所が選んだ「相続財産清算人」が手続きを進め、特別に縁のあった人への分与などを経て、残りは国のものになります。
お世話になった人や応援したい団体に財産を残したいなら、遺言書で意思を残しておく必要がありますよ。
ペットや持ち家など残すものの行き先
財産のほかにも、ペットや持ち家など、残すものの行き先を考えておきましょう。
ペットと暮らしている場合は、自分に何かあった時に引き取ってくれる人や団体を決めておくと安心です。
持ち家は、売るのか、誰かに譲るのかを遺言書に書いておくと、残された人が迷わずに済むでしょう。
大切にしている品物や写真なども、誰に託したいかをエンディングノートに書いておくといいですね。
決めておくことで、今の暮らしも安心して楽しめるようになります。
大切なものの行き先を決めることも、自分らしい終活の一つですよ。
近所の孤独死の話を聞いた時、僕は亡くなった後に誰が手続きをしてくれるのかを初めて考えました。
当時は仕組みを何も知らず、ただ不安が大きくなるばかりだったんです。
正しく知っておけば、自分の意思で備えられるのだと今は思いますね。


一人っ子独身が今からできる、葬式と相続の4つの備え方
ここからは、一人っ子独身が今からできる4つの備えを紹介します。
親が元気なうちに終活の話をする
まずは、親が元気なうちに、終活について話しておくことから始めましょう。
聞いておきたいのは、通帳や保険証書の場所、延命治療の希望、葬儀やお墓の考え、実家をどうしたいかなどです。
いきなり「終活の話をしよう」と切り出すと、親が身構えてしまうかもしれません。
「テレビで見たんだけど」「友達の家で大変だったみたいで」と、身近な話題から入ると話しやすいでしょう。
聞いた内容は、ノートにまとめて保管場所を親と共有しておくと安心ですよ。
死後事務委任と任意後見の違いを知る
自分の将来に備えるなら、死後事務委任契約と任意後見契約を知っておきましょう。
| 備え | できること | 効力が出る時 |
|---|---|---|
| 任意後見契約 | お金の管理や介護サービスの契約 | 判断する力が衰えた時 |
| 死後事務委任契約 | 葬儀・役所の手続き・住まいの片付け | 亡くなった後 |
| 遺言書 | 財産を誰に残すかを決める | 亡くなった後 |
任意後見契約は、公正証書で結ぶ必要があります。
死後事務委任契約は、信頼できる友人や、弁護士・司法書士などの専門家、事業者と結ぶことができるでしょう。
生きている間の備えと、亡くなった後の備えは別のものだと覚えておいてくださいね。
遺言書で財産の行き先を自分で決める
財産を誰に残すかは、遺言書で自分の意思を残すことができます。
遺言書には、自分で書く「自筆証書遺言」と、公証役場で作る「公正証書遺言」などがあります。
自筆証書遺言は、法務局に預けて保管してもらう制度も使えるので、紛失や書き換えの心配を減らせるでしょう。
書き方には細かい決まりがあるので、不安な人は専門家に相談すると安心です。
一度書いた後も、状況が変われば書き直せるので、まずは気軽に考えてみてください。
身元保証サービスは料金体系を比べて選ぶ
身元保証人がいない場合は、身元保証を引き受ける民間のサービスを利用する方法があります。
入院や施設入居時の保証に加え、日常の手伝いや亡くなった後の手続きまで引き受けるところもあるでしょう。
費用は、入会金や月会費のほか、まとまった額の預託金が必要になる場合もあります。
国は2024年に、こうした事業者を選ぶ時の目安となるガイドラインを出しています。
契約前には、料金の内訳と、途中で解約した時の扱いをよく確かめてくださいね。
一人っ子の友人たちの悩みを聞いていて、制度を知らないことが不安を大きくしていると感じることがありました。
備えは、不安を消すためだけのものではないんですよね。
今の毎日を安心して過ごすための土台なのだと思います。


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一人っ子独身の備えで失敗しないための3つの注意点

備えを進める時に、気をつけておきたい3つの注意点があります。
親との終活の話を先延ばしにしない
1つ目は、親との話を先延ばしにしないことです。
「縁起でもない」「まだ元気だから」と後回しにしているうちに、親が病気になってしまうこともあるでしょう。
判断する力が衰えてからでは、本人の希望を聞けなくなってしまいます。
親の気持ちを知らないまま、大切なことを一人で決めなければならないのはつらいものですよね。
一度に全部を聞こうとせず、帰省のたびに一つずつ聞いていくくらいで十分です。
早く始めるほど、親子でゆっくり話し合えるんですよね。
書類や契約を作りっぱなしにしない
2つ目は、遺言書や契約を作ったまま放置しないことです。
せっかく準備しても、保管場所を誰も知らなければ、いざという時に見つけてもらえないかもしれません。
財産の状況や人間関係が変われば、内容を見直す必要も出てきます。
契約した事業者の状況が変わることもあるので、連絡先や契約内容も定期的に確かめておきたいところです。
年に1回、誕生日など決まった日に中身を確かめる習慣をつけるといいでしょう。
保管場所を信頼できる人に伝えておくことも忘れないでくださいね。
お金が足りない時は公的な窓口に相談する
3つ目は、お金が足りない時に一人で抱え込まないことです。
民間の契約には費用がかかるため、全てを利用するのが難しい人もいるでしょう。
そんな時は、お住まいの地域の地域包括支援センターや、市区町村の福祉の窓口に相談してみてください。
法律の相談なら、収入が一定以下の人は法テラスの無料相談を利用できる場合もあります。
相談できる場所を知っておくだけでも、不安はぐっと小さくなりますよ。
5年間の婚活で何度も行き詰まった僕は、一人で考え込むほど視野が狭くなることを実感しました。
今振り返ると、もっと早く誰かに相談していれば、遠回りせずに済んだことがたくさんあったと思います。
一人っ子で独身の方こそ、頼れる窓口を知っておくことが大切だと感じますね。


一人っ子独身の葬式・相続・終活によくある5つの質問
Q. 一人っ子で独身の場合、自分の葬式は誰が出しますか?
A. 引き取る人がいない場合は、法律に基づき市区町村が火葬を行います。希望の形で見送られたいなら、死後事務委任契約や葬儀の生前契約で、誰に何を頼むかを決めておきましょう。
Q. 一人っ子独身の財産は誰が相続しますか?
A. 親が生きていれば親が相続人になります。親も亡くなり相続人がいない場合は、家庭裁判所の手続きを経て、最終的に国のものになります。残したい相手がいれば遺言書を準備しましょう。
Q. 死後事務委任契約と任意後見契約はどう違いますか?
A. 任意後見契約は、判断する力が衰えた時のお金の管理や契約を任せるものです。死後事務委任契約は、亡くなった後の葬儀や役所の手続き、住まいの片付けを任せるものです。
Q. 身元保証人がいない時はどうすればいいですか?
A. 身元保証を引き受ける民間のサービスを利用する方法があります。費用や契約内容は事業者で大きく違うので、国のガイドラインも参考に、料金の内訳と解約時の扱いを確かめて選びましょう。
Q. 終活は何歳から始めればいいですか?
A. 決まりはありませんが、親との話は親が元気なうちに始めるのがおすすめです。自分の備えも、30代から情報を集め、40代・50代で遺言書や契約を考えるなど、早めに少しずつ進めると安心です。
【今日から動く】一人っ子独身が安心を作る、最初の一歩

ここまで読んだあなたは、一人っ子独身が備えるべきことをもう知っていますよね。
最後に、今日から踏み出せる一歩をお伝えします!
年代別に今やることを一つ決める
まずは、今の年代に合わせて、やることを一つ決めてみましょう。
30代なら、親が元気なうちに通帳や保険、延命治療の希望を少しずつ聞いておく。
自分の老後のお金についても、情報を集め始めておくといいでしょう。
40代なら、親の介護に備えて地域包括支援センターの場所を調べておく。
遺言書や任意後見の仕組みも、一度調べてみてください。
50代なら、遺言書を書いてみる、身元保証や死後事務を頼む先を比べるなど、具体的な準備に進みましょう。
一つ決めて動くだけで、不安は少しずつ形のある準備に変わっていきますよ。
終活で備える道とパートナーと歩む道を比べる
一人で最期まで備える道もあれば、パートナーと支え合って歩む道もあります。
結婚すると、配偶者は法定相続人になり、入院時の手続きや緊急連絡先も担い合えるようになるでしょう。
もちろん、結婚するかどうかはあなたが決めることで、一人で備える生き方も十分に価値があります。
もしパートナーという選択肢も考えたいなら、独身を卒業するための6つの婚活方法で、どんな方法があるかを比べてみてください。
結婚を前提に相手を探したいなら、結婚相談所の選び方も参考になるでしょう。
親と自分の終活を同時に進めるコツ
一人っ子の独身は、親の終活と自分の終活を同時に考えることになりがちです。
親の通帳や保険を整理する時に、自分の分も一緒にまとめておくと手間が省けるでしょう。
親と一緒にエンディングノートを書いてみるのも、話を切り出すきっかけになるでしょう。
親の希望を聞くことで、自分がどんな最期を迎えたいかを考えるヒントにもなるはずです。
一度に全部を進めようとせず、帰省のたびに一つずつ片付けていけば十分です。
親と一緒に備えることが、自分の安心にもつながりますよ。
僕は37歳の時、自分の最期を誰に託すのかを考えたことがきっかけで、婚活を始めました。
5年かかりましたが、42歳で結婚し、今は何かあった時に相談できる相手がいる安心感を感じています。
一人で備える道でも、誰かと歩む道でも、自分で選んで動き出すことが大切だと思います。


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